人気ブログランキング | 話題のタグを見る

RFT L1635-3

とりあえず後面開放型で試作を作ってみます。

RFT L1635-3_d0122127_12275006.jpeg

見た目だけはバランスしましたが... 試作とはいえネットワークが必要です。Klangfilmのネットワークを調べると、シリーズ型のようです。マッチングトランスまではさすがに省略しますが、どうせならここまでオマージュしたシリーズ型ネットワークで構築したいと思います。しかし、インピーダンス変動が非常に大きいため、LCRノッチフィルターによる補正は必須です。
RFT L1635-3_d0122127_12292182.jpeg

RFT L1635-3_d0122127_12305977.jpeg

RFT L1635-3_d0122127_12311167.png


この組み合わせでもdesign axisの一点ではreverse nullが実測されましたが、ユニット(ドライバー・ウーファー)のZ軸方向が大幅に違うので、あくまで1点でのreverse nullが限界ですね。また、以前にも何回かコンプレッション型ドライバーとダイレクトラジエーター型ウーファーを組み合わせたことがありますが、いずれでも位相回転角が違いすぎてクロス周波数で位相差を合わせるのが精一杯で、ダイレクトラジエーター型ツィーター・ウーファーの組み合わせのような幅広いreverse null=幅広い周波数でのスムーズなクロスオーバーはやはり難しいですね。コンプレッション型ドライバーとダイレクトラジエーター型ウーファーを組み合わせでアクティブクロスオーバーのうえ96db/octなどを用いる先人たちがいるのもこういった理由でしょうか?


RFT L1635-3_d0122127_12363118.jpeg

RFT L1635-3_d0122127_12364918.png

また、このスピーカーのために小出力アンプも手配してみました。ぺるけ式71Aシングルアンプです。0.5-0.7w程度の出力です。この極端に低出力・低DFのアンプでLCRノッチフィルターによるインピーダンス補正の有無を測定してみましたが、1dBぐらい変化が見られます。音質の再現性という意味でも、やはりLCRノッチフィルターによるインピーダンス補正はあったほうが良さそうです。

しばらく試聴を繰り返してみましたが、やはり200Hzからのダラ下がりの低域ではあまりにも不十分で、後面開放型は断念しました。DSPで低域ブーストをすれば(オープンバッフル型のコンセプト)いいのかもしれませんが、今回のコンセプトからはずれてしまいますので、次の試作ではバスレフ型に変更したいと思います。
(続)

by tetsu_mod | 2022-04-17 12:39 | オーディオ