クロスオーバー-26 アクティブクロスオーバー
2014年 11月 04日
ユニットの周波数特性を測定する際に、クロスオーバーは取り外してしまいました。
そこで、現在はIPD1200の機能を用いてアクティブクロスオーバーにしています。
ただし、IPD1200を1台しか持っていないので、モノラルにしていますが...(笑
ごくごく、簡単にIPD1200を用いたアクティブ化について、備忘録として記載します。
個人的なやり方なので、正しいかどうか分かりません。
Lab Gruppen IPDシリーズのIntelliDrive Controllerでは機能の一部に、
・最大40のリアルタイム・マルチスロープ・パラメトリックEQ
・ハイ/ローパス・フィルター
・入出力ディレイ機能(入力部:最大2秒、出力部:最大2秒)
・複数のクロスオーバー・フィルタータイプを用意
があります。
入力を2way modeにすることで、1入力を2つに割り振れます。
割り振った出力それぞれにHigh / Low passをかけられるので、3way以上でも対応できます。
スロープは-6dB〜-24dB/octで、ベッセル、バタワース、LRなどが選べます。
さらに、各入力・出力に10バンドのパラメトリックEQをかけることができます。
一番のメリットは、最大2秒のディレイがかけられるのですが、このディレイが細かく、
ミリメートルに直すと0.3mm単位のディレイが調整できます。
つまり、IPDシリーズが2台あれば、2wayアクティブクロスオーバー環境が完成します。
(むしろ本来の使い方なのでしょうが)
--------------
蛇足開始
コンシューマーではアキュのDFシリーズ、プロではdbx driverackシリーズが
デジタルチャンデバとして有名と思いますが、driverackシリーズは4800以降、新型が出ていません。
IPDのように、パワーアンプのミキサー機能が発達した結果、駆逐されているようです。
僕は触ったことがないのですが、driverack4800もPA用なのでセッティングが結構荒いとの噂も聴きます。
蛇足終了
--------------
さて、IPDを用いた方法ですが、ARTAを併用します。
スピーカーとマイクをfar field測定条件にセッティングし、
Dual-gated smoothed frequency responseモードで測定します。
1/3オクターブバンド程度のスムージングをかけ、
ARTAの機能から、target curveを目標とする特性(今回はLR -24dB/oct, 2kHz)を呼び出し、
それに近づくようにレベル・クロス・EQを調整していきます。
最初に大まかにレベルを合わせてから、クロス周波数・スロープを決め、
荒れている部分(主にバッフルステップ成分)をEQで落としていくのが楽でした。
ツィーター側
ウーファー側
赤線がターゲットカーブです。
実はこのデータは10月24日のもので、今はまた違うカーブですが、
調整手順は一緒です。
目指すカーブに近づいたら、ツィーター側をreverse polarity(位相反転)を押して逆相にします。
そして、reverse nullが出るところまでdelayを調整していきます。
ここからはUnsmoothed DFT frequency responseモードで計測しないと、reverse nullが見えません。
Loudspeaker recipeを読んでいると、ディレイは30〜120μsec程度で合いそうですが、
これは各ユニットとバッフルによります。
実測で求めるのは、どこを基準にするかで未だに議論があるようなので、
reverse nullで求めることにしました。
が、今回はウェーブガイドによりツィーターが後退しており、
ディレイなしにreverse nullがでました。
かなりビックリしました。
どうも、フラットネスを犠牲に位相特性(acoustic center)は改善しているようです(笑
最終的に、ツィーターを正相にして完成です。
ざっくりとした説明ですが...
いずれにしろ、校正マイクを含めて測定技術は必ず必要であることを痛感しました。
そしてIPD1200、凄くいいアンプです。
そこで、現在はIPD1200の機能を用いてアクティブクロスオーバーにしています。
ただし、IPD1200を1台しか持っていないので、モノラルにしていますが...(笑
ごくごく、簡単にIPD1200を用いたアクティブ化について、備忘録として記載します。
個人的なやり方なので、正しいかどうか分かりません。
Lab Gruppen IPDシリーズのIntelliDrive Controllerでは機能の一部に、
・最大40のリアルタイム・マルチスロープ・パラメトリックEQ
・ハイ/ローパス・フィルター
・入出力ディレイ機能(入力部:最大2秒、出力部:最大2秒)
・複数のクロスオーバー・フィルタータイプを用意
があります。
入力を2way modeにすることで、1入力を2つに割り振れます。
割り振った出力それぞれにHigh / Low passをかけられるので、3way以上でも対応できます。
スロープは-6dB〜-24dB/octで、ベッセル、バタワース、LRなどが選べます。
さらに、各入力・出力に10バンドのパラメトリックEQをかけることができます。
一番のメリットは、最大2秒のディレイがかけられるのですが、このディレイが細かく、
ミリメートルに直すと0.3mm単位のディレイが調整できます。
つまり、IPDシリーズが2台あれば、2wayアクティブクロスオーバー環境が完成します。
(むしろ本来の使い方なのでしょうが)
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蛇足開始
コンシューマーではアキュのDFシリーズ、プロではdbx driverackシリーズが
デジタルチャンデバとして有名と思いますが、driverackシリーズは4800以降、新型が出ていません。
IPDのように、パワーアンプのミキサー機能が発達した結果、駆逐されているようです。
僕は触ったことがないのですが、driverack4800もPA用なのでセッティングが結構荒いとの噂も聴きます。
蛇足終了
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さて、IPDを用いた方法ですが、ARTAを併用します。
スピーカーとマイクをfar field測定条件にセッティングし、
Dual-gated smoothed frequency responseモードで測定します。
1/3オクターブバンド程度のスムージングをかけ、
ARTAの機能から、target curveを目標とする特性(今回はLR -24dB/oct, 2kHz)を呼び出し、
それに近づくようにレベル・クロス・EQを調整していきます。
最初に大まかにレベルを合わせてから、クロス周波数・スロープを決め、
荒れている部分(主にバッフルステップ成分)をEQで落としていくのが楽でした。
ツィーター側
ウーファー側
赤線がターゲットカーブです。
実はこのデータは10月24日のもので、今はまた違うカーブですが、
調整手順は一緒です。
目指すカーブに近づいたら、ツィーター側をreverse polarity(位相反転)を押して逆相にします。
そして、reverse nullが出るところまでdelayを調整していきます。
ここからはUnsmoothed DFT frequency responseモードで計測しないと、reverse nullが見えません。
Loudspeaker recipeを読んでいると、ディレイは30〜120μsec程度で合いそうですが、
これは各ユニットとバッフルによります。
実測で求めるのは、どこを基準にするかで未だに議論があるようなので、
reverse nullで求めることにしました。
が、今回はウェーブガイドによりツィーターが後退しており、
ディレイなしにreverse nullがでました。
かなりビックリしました。
どうも、フラットネスを犠牲に位相特性(acoustic center)は改善しているようです(笑
最終的に、ツィーターを正相にして完成です。
ざっくりとした説明ですが...
いずれにしろ、校正マイクを含めて測定技術は必ず必要であることを痛感しました。
そしてIPD1200、凄くいいアンプです。
by tetsu_mod
| 2014-11-04 22:18
| オーディオ