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ATC SCM50P(4)

ツィーターが届きました。
Vifa D26TG-35-06 から、
Vifa D27TG-35-06 への換装です。

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中身はコンパチです。
ATCの技術もコンパチと言っていたので、大丈夫だとは思いますが、
D26TG/D27TGのデータシートから、.FRD.ZMAをトレースし、比較してみました。
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スロープ特性は一緒なので、大丈夫でしょう。きっと。

バッフルプレート(プチwaveguide)および、後ろのウレタン(追加マグネットかと思いましたが、接着剤でウレタンがついてるだけでした)も移植して、SCM50Pに取り付けます。

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無事に音が出ました。
明らかにツィーターのレベルが高すぎたりはなさそうです。
また、ミッド・ウーファー領域にも明らかな左右差はなさそうですが、本格的には測定してみないと分かりません。

とりあえず音が出たことに感動です。
聴き覚えのある、ATCの音です。
フォーカスも甘いし、空気感も少なく、ローも伸びていません。
現代ハイエンドの音ではありませんが、自分が憧れていたサウンドがありました。
ほっと一安心です。
(続)
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by tetsu_mod | 2016-08-29 17:40 | Comments(8)

ATC SCM50P(3)

ツィーターから音が出ない以外にも、複数の問題点があります。

・塗装
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SCM50Pの塗装はacid-catalyses lacquer (AC lacquer)なのですが...
知識がなく、それがニトロセルロースラッカーなのか、はたまたウレタンなのかすら調べ途中です。
いずれにしろクリア塗装は突き板の伸縮に負けて、ラッカークラックが多数見られます。

また、一部の塗装かけや擦り傷には、なぜか赤マジックペンでタッチペイントが...
確かにredroseの突き板ですが...
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このマジックペン、ほとんどは落とせましたが、一部は塗装と突き板の間に入り込んでいて残ってしまいます。全部落とすには、この部分の塗膜を除去する必要があります。
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7ミクロンコンパウンドで、天板だけポリッシュしてみました。
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塗装はまだ、ぎりぎり生きてる、というのが印象です。

積年の汚れはなかなか激しいです。
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右側のスポンジがポリッシュ後です。
エンクロージャーを分解して機械でポリッシュしたほうがいいかも。


・バインディングポスト
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サンポールサビ落としかな...
使いにくいタイプなので、リプレイスも考えてもいいかも。

・サランネット
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ネットの張力で、木枠の接着面が外れています。

・サブバッフル
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取り付けネジの締め付けトルクで、塗装面にシワがよっています。
でも、これは新品のATCでも見られます(笑)

・ミッドレンジリード線(錦糸線)
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結構、腐食が進んでおり、一番重症かもしれません。
また、ウーファーエッジにシワはないものの、天地は入れ替えておいたほうがよさそうです。

・バスレフポート
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ポートチューブの接着が外れています。


外側から見て気づくのはこれぐらいです。
内部もそのうち見なければいけませんね。
最大の問題は、セット付属品のスタンドがないことです(笑)
スタンドかぁ...
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by tetsu_mod | 2016-08-27 01:44 | オーディオ | Comments(0)

ATC SCM50P(2)

憧れのスピーカー、喜び勇んで初めての音出し。

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両方のツィーターから音出ませんでした(笑)

このSCM50Pは1992年1月13日製、最初期モデルです。
オリジナルのツィーターはVifa D26TG-35-06ですが、経年破損でしょう。
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ボイスコイルが錆びていたのが、移動の振動でトドメを刺したのか...

他にも、外装やバインディングポストにも25年の年月を感じます。
というわけで、まずはオリジナリティに沿ったリペアーをしたいと思います。
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by tetsu_mod | 2016-08-23 18:39 | オーディオ | Comments(8)

ATC SCM50P(1)

ATC SCM12slを買ったのは13年前のクリスマスですが、
その13年前の夏に、エレクトリの試聴室で、SCM12slの試聴をさせてもらいました。
そこで一緒に聴かせてもらったのたSCM100Asl。
ブラックのパワードモデルだったのをよく覚えています。

それから、干支が一回りしても、2wayを持っていても、
MAGICO聴いてもGenelec聴いてもNeumann聴いても、
ATCの3wayモデルはずっと自分の憧れでした

その憧れのATC の3wayを、手に入れることになりました。
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実はこの個体、クロさんの所有物です。
縁あってこの度、お迎えすることになりました。
最後にお会いしたのが2007年7月16日です。
往復700km走って、9年ぶりにお会いして、お互いに年月に爆笑して、
そして受け取ってきました。

(ずっと続く)
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by tetsu_mod | 2016-08-22 21:38 | オーディオ | Comments(0)

amabukidさん宅、REW測定

amabukidさん宅で、最先端EQであるTrinnov ST-2 HiFiのon/offでREW測定をする機会をいただきました。

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LINN KLIMAX DS/K
LINN KLIMAX KONTROL
Trinnov audio ST2 HiFi
LINN KLIMAX SOLO
Avalon Opus céramique

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紫色:補正OFF
緑色;補正ON
amabukidさん宅はかなり遮音性と密閉性の高い八畳間ゆえの定在波に悩まれていましたが、Trinnovはかなりがっちりと補正してくれています。また、Trinnovの特徴は単なる周波数特性のEQだけでなく、群遅延や位相補正もしてくれることです。

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1段目:minimum phaseは確かに平坦化しているようですが、これがTrinnovの群遅延・位相補正によるものなのか、音圧EQによる残響変化によるものなのかは判断が困難です。インパルスレスポンスを見る限り、Trinnovの技術は帯域分割+バンドパス+ディレイではないかと思っているので、高域に関しては前者、低域に関しては後者の効果なのかも知れません(これ書いていいのか?)

2段目:面白いのは、歪み率だけはTrinnov ONで悪化します。前述の帯域分割+バンドパス+ディレイ、EQ処理によるものなのでしょうか。

3段目:低域残響が1.5secを超えており、対処が大変な部屋だと思います。低域残響過多への対策はacousticでは物量勝負になるため、八畳間がさらに狭くなるので....

4段目:中高域のパワースペクトラムも滑らかに揃ってますし、実際に聴いても中高域の空気感と艶やかさは素晴らしいです。


ただ、Trinnovはプリセットではフラット補正を基調としているのか、100-250Hz付近が寂しい印象です。実際に聴いてもベースが一部で消える箇所が...
というわけでamabukidoさん、測定->Trinnov調整->測定...を繰り返して、微調整されていました。

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赤:Trinnov補正初期段階
青:Trinnov補正調整後

個人的にはRTAでフラットに補正することには懐疑的(前述)ですが、100-250Hzを意図的に凹ませることで、豊かな最低域と歯切れのいい低域の両立を演出できるため(B&W社は800,802などで意図的にこのような味付けをしているようです)、ここら辺はさじ加減なのかと...

つくづく、EQ補正は好みのターゲットカーブを見つけること、および補正のアルゴリズムを購入することなんだと感じました。
amabukidさん、貴重な時間をありがとうございました!またぜひ遊んでください。

※六畳 -> 八畳の間違いでした。
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by tetsu_mod | 2016-08-17 21:57 | オーディオ | Comments(0)

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六畳間を縦使いしていた たーくさんが、部屋向きを90度かえて横使いにされていたので、お邪魔して測定までさせてもらいました。

音の印象は密度感やボディ感が出たうえで、vo.定位と包まれ感の両立がよい一方で、奥行き感や煌めきが少し後退した感じです。しかし、これはインターフェイスの問題かもしれません。

測定データです。
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赤線:縦、サブウーファーEQなし
青線:横、サブウーファーEQあり

(クリックで拡大します)
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赤線ではサブウーファーのEQが効いていないため、52Hzを中心に大きなpeakになっていますが、縦・横での一番大きな変化は100-250Hzでの改善だと思います。
実際に歪み率と合わせてみても、縦使いでは100-250Hzを中心にdipとなり、歪み率も高くなっています。部屋サイズや調度品も同じため、残響時間はほぼ変わっていないため、純粋に部屋の反射波による変化と思われます。

また、中高域もよりフラットになっていますし、パワースペクトラムでみても広い帯域で揃ったスペクトラムを示しています。
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最近では、いわゆるvo.帯域の艶などのシステムの個性は、周波数特性だけでなくパワースペクトラムのほうが分かりやすいのではないかとも思っています。

たーくさん、非常に興味深い計測をさせていただきました。
ありがとうございました。
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by tetsu_mod | 2016-08-15 19:37 | オーディオ | Comments(2)

PCM-10B(41)

ver.Bのネットワークを組み込んだPCM-10B、
またサウンドスペース福岡店さまに甘えて置かせてもらいました。

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店員さんの一聴評価は「中域に密度感が出たけど、高域の抜けがもう少し」です。
しばらくは鳴らしてもらおうと思います。
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by tetsu_mod | 2016-08-14 14:57 | オーディオ | Comments(0)

PCM-10B(40)

とりあえずWoofer notch filtreなしで組み上げました。

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コイルはついに4つになったので重たいです。
前回ver.にほとんどが手持ちの素子の追加による増築です。
なので、 12uf -> 4.7+6.8uf や、 6.8 -> 3.3+3.3uf といった箇所が...
それでも、twitterとseriesになる抵抗だけはお気に入りのMills抵抗を奢ってみました。

あとはショップで組み込んで、音を出してみましょう。
ウーファーの癖が気になるようであれば、notch filterの追加を検討したいと思います。
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by tetsu_mod | 2016-08-12 00:40 | オーディオ | Comments(0)

PCM-10B(39)

おおまかなネットワーク構成は決まったので、追加の補正を検討していきます。Pegasus 10inch coaxialスピーカーは、ウーファーは軽い紙コーンに強力なギャザードエッジで、現代では少なくなった構成です。質量マスが軽く能率の高い音離れのいい構成ですが、欠点はコーン強度の不足で、2.2-2.7kHzに強烈なbreak-upが出現します。

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現在の設計でも、ターゲットカーブに対してまだbreak-upによる周波数特性の暴れがみられます。

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そこで、Low-pass filterのコイルにnotch filterを追加してみました。
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黄色線がnotch filterありです。
3枚目は0度特性に1/3octアベレージング、
4枚目は0-15-30-45度特性に1/3octアベレージングです。
どっちがいいかは…
notch filterありでは、肩特性は改善するかわりに5kHz以上ではインピーダンス上昇が抑えられてしまうため、遮断特性が悪化するとともに全体の合成インピーダンスも少し厳しくなりそうです。
うーん、ヒアリングでウーファーの癖を感じるようであれば追加、でしょうか。


ツィーター、ウーファーの裸特性とnotch filterありなしの比較です。
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ウーファーbreak-upはnotch filterありなしで-25/-30dB、
ツィーターf0は-25dBといったところでしょうか。
歪み率などを考慮すると、どちらも理想的には-40dBを目標にしたいところですが、クロス周波数の選択肢的に困難です。

妄想としてはツィーターボイスコイルを変更して、f0:650Hz程度にして800〜1.2kHz程度でクロス、ドームダイアフラムをリングダイアフラムにして高域特性の改善…などでしょうか。
(続)
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by tetsu_mod | 2016-08-08 00:19 | オーディオ | Comments(0)

PCM-10B(38)

今回のコンセプトは4つです。
・インピーダンスカーブ適正化
・Iridium17さん式逆Lpad
・-3dB程度の右肩下がり周波数特性
・軸外周波数特性

アンプに優しく、軸外で聴いてもバランスが破綻せずが目標です。
試行錯誤をしていく中で、クロスは1.6kHzになりました。

組んでみたネットワークがこちらです。
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2枚目、0-15-30-45度特性は1/3octアベレージをかけています。
また、200-20kHzでのインピーダンスの平均は5.38Ω、最低が4.66Ω。
4-6Ωタップがあれば真空管アンプでも鳴らせそうです。
3枚目がreverse nullです。

0度では-4dBと右肩下がりすぎるかとも思ったのですが、
Rp1:10Ωとして-2dB程度の特性とすると、実は15度の特性がむしろ右肩上がりになってしまいます。
0度特性と15度特性、どちらを優先するかは困難な問題ですが...

軸上のみでフラットを目指すと、ホーン内部での打ち消しなどによるリップルで軸外特性が乱れる... 悩ましいところです(続)
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by tetsu_mod | 2016-08-07 00:56 | オーディオ | Comments(0)