takaさん宅
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10畳の縦長使い、専用室でALTEC CRESCENDO 605Bです。

周波数特性(スピーカー+部屋)、歪み率
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ドライバーはRchのほうがわずかに能率が低く、特性が少し揃っていないかも。
高域は7kHz程度までしか伸びていませんが、これをboostしても歪みが増えるだけですし、高域を伸ばすならばツィーターの追加でしょうが、そうなると同軸のメリットがなくなりますし... 個人的には、高域の伸びてなさが気にならないサウンドでした!

RT60、残響時間
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10畳の専用室、ややライブで縦長使いですので、RT60も長めですし、低域残響は長くなっています。

waterfall、spectrum
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なので、部屋長軸方向の42Hzの定在波はすごいことになっています。
ところが、ALTEC CRESCENDO 605Bの国産箱がほぼバスレフ動作をしておらず、ARTA near field測定では80Hz程度までしか再生していません。あえて低域を出していないことで、定在波の影響が気にならないのかと... このセッティングで30Hzまでレスポンスのあるスピーカーを再生すると、定在波で気持ち悪くなりそうです(笑)

聴感上でも感じましたが、High/Lowともに欲張らずに、部屋の影響も含めてまとめたシステムという印象です。


ミーさん宅
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4.5畳、Sonus Faber Cremonaです。

周波数特性(スピーカー+部屋)、歪み率
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ハイエンドシステムらしい特性です。
Highもスッキリ伸びています(笑
個人的に興味深かったのは、4.5畳にcremonaなので低域が暴れるのかと思ったところ、左右でキャンセレーションディップが上手にズラされていることです。ミーさんに伺ったところ、わずかに左右でのセッティング条件(SP〜壁距離)を変えているとのこと、そのうえで定位を追い求められたとのことです。

RT60、残響時間
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天井が高めの4.5畳、デッドな調整をされているため、残響時間は全帯域でよくコントロールされています。

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部屋の寸法が立方体にやや近いため52,62,68Hzに残響が見えます。

デッドめの部屋でニアフィールドですから、ともすれば味気ない再生になりがちなのですが、ミーさんの再生は爽やかさと艶・色気が両立しているのは、vo.帯域の残響などにあるのかな、とも思うのですが... 自分の修行不足でそこまではわかりません(笑

お二人とも、快く測定させていただき、ありがとうございました。
本来であれば、もっと詳細なデータもとれれば良かったのですが...
また時間を作って遊びに行かせてください。
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by tetsu_mod | 2016-07-31 21:07 | オーディオ | Comments(0)

帰省に際して、takaさん宅とミーさん宅にうかがわせていただきました。

本来ならばKatyan先生宅にもうかがわせていただく予定にしていたのですが、自分の連絡不備のためにかないませんでした。Katyan先生、すいませんでした。次の帰省にまたぜひお願いします。

takaさん宅
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10畳の縦長使い、専用室でALTEC CRESCENDO 605Bです。
約1年の間に、スピーカー以外はすべて変わってますね...(笑) takaさんの行動力に脱帽です。
takaさんと言えばRock/JAZZの造詣がとても深く、いつもいろんな音源の魅力を教えてもらっているのですが、今回のサウンドはご自身の好きな音源に特化した音でした。上も下もスパッと出てないのですが、真ん中にギュっと力がこもった音です。キラキラした音だと白けてしまうような録音のRockでも、実にカッコよく鳴らしてくれます。
今回はアナログシステムがアーム周辺トラブルで残念でした、また遊びに行かせてください!

ミーさん宅
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4.5畳で女性vo.を!というミーさんのシステムです。
このクレモナ、ネジの仕様が違ったりで少しスペシャルかも...?な個体のようです。
イメージのクレモナよりはるかに歯切れのいい、爽やかな音です。女性vo.の立体感に強いこだわりをお持ちのミーさんらしく、透明感と歯切れのよさ、艶・色気のバランスがとても理性的な音だと感じました。
個人的には、フルメンテされたKT-3030が羨ましいです(笑)

さて、takaさん・ミーさんともにREWでの測定を許可していただけたので、データを採らせていただきました。(続)
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by tetsu_mod | 2016-07-31 20:49 | オーディオ | Comments(10)

MAGICO Q1 @ M先生(2)

実は2年ぶりに、M先生宅に伺わせていただきました。
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CH precision + Goludmund + MAGICO Q1 の構成ですが、
2年間のM先生の情熱を感じるまとまりのある音で、
「小型スピーカー好きならこう鳴らしたい!」と同意したくなる音場・定位の表現です。
その上で、Q1は定位とレンジの両立がすごいですね。
現代パッシブスピーカーの最高峰の1つだと見せつけられました。

無学な自分にいつも、様々な音源とその背景を教えていただき、ありがとうございます。
また遊びに行かせてください。
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by tetsu_mod | 2016-07-21 19:45 | オーディオ | Comments(0)

日本では珍しい、Linkwitz LABのスピーカーを製作されているdaredevilsさん宅にお邪魔させていただきました。実はdaredevilsさんのスピーカー自作は、ウェブ上では8年前から拝見させていただいていたので、勝手ながら「やっとお会いできた」という感想が強かったです。
(Orionのユニット代を計算して断念した思い出が...)

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画像はOrion / Plutoのセッティングです。

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大型オープンバッフル3wayのOrion

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小型オープンバッフル2wayのPluto

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小型オープンバッフル2wayのLX-mini

いずれのモデルもLinkwitz氏の設計によるもので、
・オープンバッフル
・指向性コントロールによる壁面一次反射の影響の減弱
・低域補正によるレンジの拡大
などは共通した設計思想です。

どのモデルも音色や目指す空間表現などのベクトルは揃っており、一貫した設計者の思想を感じるところです。特に空間表現は秀逸で、高剛性・低回析エンクロージャーと同様の効果を、逆のアプローチで行っているのは大変興味深いことだと思います。

そのうえで、3機種を通して聴いた個人的感想は
レンジ感(F/D) Orion > LX-mini > Pluto
空間表現(3D) Pluto > LX-mini > Orion
Vo.の表現 LX-mini > Orion > Pluto

これらは単純に、ユニット・クロスの選定による傾向の違いだと思っています。
やはり、現在技術での落としどころとしては
・コンパクト3way or 2way+サブウーファー
・High/midは同軸ユニットが望ましい
なのかな、と考えさせられる訪問でした。

daredevilsさん、同行いただいたYRさん、本当にお世話になりました。
また冬にお会いできることを願っています。


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daredevilsさんから補足をいただきました、ありがとうございます。

・PLUTO: 密閉型
・LXmini: 上だけがオープンバッフル方式、ウーハーは密閉
・ORION: オープンバッフル方式

指向性コントロールについてはそれぞれが全く異なるパターンになっているので、反射波を軽減していると言えるのはORIONとLXmini。PLUTOは指向性が広いためむしろ反射波が多いです。

・ORION ダイポール特性指向性 (バッフル3Way)
・PLUTO 無指向性 点音源 (密閉型2Way)
・LXmini 単一指向性 (バッフル+密閉 ハイブリッド 2Way)

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by tetsu_mod | 2016-07-13 17:17 | オーディオ | Comments(6)

・横浜ベイサイドネット
通販では何度もお世話になっていますが、実店舗は初めてです。
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地方在住ではまずお目にかからない自作用ユニットの山でした。
SEASの取り扱いも始めるようで、珍しい同軸ユニットも陳列されてました。
これはDIY意欲を掻き立てられますね。

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Blues Master 15Aと名付けられた15inch 2way大型スピーカーを聞かせてもらえました。高い音圧とヌケが聞かせどころのスピーカーでしょうか、最近では希少種です。


・ダイナミックオーディオ
行ったことは3回目、聴かせてもらったのは初めて...

7階でテクニカのカートリッジAT-ART1000を試聴させてもらえました。
キレがいいアナログサウンドですが、ライラとはまた違う傾向でした。

TAD-CE1は実物は見れましたが、鳴っていたのはE1。
聴いてみたかったのですが...残念。

中古ですが、ANAT-referenceをゆっくり聴かせてもらえました。
小型スピーカーの良さを持った大型スピーカーと言えばいいのでしょうか。
YG acousticsはよくMAGICOと比較されると思うのですが、例えばQ3とは全然違うベクトルにいると感じました。比較するならQ1ですね...

田舎者にはちょっと敷居が高く感じてしまうお店ですが、試聴をお願いできただけ大人になれた気がしました(笑)
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by tetsu_mod | 2016-07-12 10:58 | オーディオ | Comments(2)

NIRO1000 Integrated Engine

孔雀のようなそのデザインだけは知っていましたが、サウンドスペースにて初めて聴く機会がありました。

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デザインや評判で思い込みがありましたが、普通にいい音でした。
電源が太く、A級域も広いためか、温度感と太さのあるサウンドです。
確かにアルミツィーターのB&Wにはマッチしてたのかも...
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by tetsu_mod | 2016-07-05 18:55 | オーディオ | Comments(0)

Nさんのご好意で測定の練習をさせてもらい、あまつさえブログに載せていいよ、と許可を頂きました。

Alec 805 horn +802D driver(far field)
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下はアキュフェーズのチャンネルデバイダーでカット、上は出っぱなしです。
スピーカーサイズがかなり大きいため、厳密なfar field測定は困難でしたが、800-8kHzで美しい特性です。誰だ、Altecは特性悪いと思ってたヤツは!(すいません)
上下ともにacoustic slopeはLR4 -24dB/octによくマッチしてますし、位相角回転も綺麗です。

ウーファー(far field, FR1)
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こちらはまだハイカットしていない、ウーファー裸特性です。
アンプの設定でまだゲインも合っていませんが、高域は500Hzから右肩下がりで、3kHzまで伸びています。低域は200Hzからだら下がりの特性です。

Electro voice T350(far field)
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音圧はmidrangeとほどほど合っており、高域は8kHzからだら下がり、15kHzぐらいまで粘っています。こちらもクロスの調整はこれからとのことです。


さらに、REWで部屋特性も計測させていただけました。
残響特性です。
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Waterfall/Spectrumでみると、Lch 300-600Hzの共鳴?が残っていますが、これは左側のキャビネットの共鳴が最も考えられるかと思います。

Nさん、ご協力ありがとうございました。
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by tetsu_mod | 2016-07-04 17:44 | オーディオ | Comments(0)

NさんがAltecのマルチセルラーホーン、805を導入されたとのことで、遊びに行かせてもらいました。

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805ホーン+802DドライバーをAltec純正変換ホーンで接続し、800〜8kHzを受け持っています。

一聴して、以前のホーン構成より上質・大人な音です。
クロスの設定のお手伝いに、マイク・インターフェイスを持ち込み、ARTA/REWで測定させてもらいました。

測定ソフトウェアの便利さを思い知らされる1時間半でした。
Nさん、また遊んでください。
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by tetsu_mod | 2016-07-03 23:23 | オーディオ | Comments(0)

multipoint REW測定(9 終)

最後に、ターゲットカーブとEQ補正の作例を
・複数点計測
・複数の測定データ
・低域のみ
・cutのみ
・最小補正
のルールに則っても、最終的にどのようなターゲットカーブ・補正がいいかは最後は好みだと思っています。ケーブル・インシュレーターの好みと同じように、個々人のオーディオマニアの好みが出ると思っています。

例えば、個人的には1/3オクターブ平均化周波数特性を元にターゲットカーブを決めますが、今回のデータでは-0.6〜0.8dB/octの右肩下がりのカーブが候補として考えられます。
それぞれ、ターゲットカーブと補正値カーブです。

-0.6dB/oct
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-0.7dB/oct
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-0.8dB/oct
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すっきりパターン
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右肩下がりが強いほど、重厚な音になりますし、
右肩下がりが弱いほど、軽快な音になります。

右肩下がり特性はスピーカーの軸外音響特性および部屋の反射特性に左右されるものです。
(指向性が悪く、吸音の強い部屋ほど、右肩下がりが強く、重厚な音になる)
それでも、この最後の微調整は好みの余地があると感じています。
実際に、-0.6~-0.8dB/octのターゲットカーブに基づく補正は、それぞれ大きく傾向が違いますし、それは拙宅ではケーブルの変化よりも大きく、かつ好みに基づいて判断されるものと感じています。

一旦これでmultipoint REW測定の項を終わろうと思います。
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by tetsu_mod | 2016-07-02 19:20 | オーディオ | Comments(0)

前々回に1点だけの全帯域フラットへboost補正することは予期しないpeakをもたらすことから、あまり意味がないと結論付けましたが、これを別の観点で見るとどうなるのか。

今回は時間軸と軸外音響特性で考えてみます。
「豊かなステレオイメージには滑らかな軸外音響特性が必要」は近年広く提唱されており、無指向性スピーカーでない前方投射型スピーカーでもキーワードになっています。コンシューマーパッシブスピーカーではAvalonが早くから提唱していた記憶があります。

理想的な軸上音響特性・軸外音響特性をもつスピーカーと、理想的な反射特性を持つ壁を考えた場合、直接音・反射音ともに滑らかな特性になるため、なだらかな右肩下がりのRTA特性が得られます。
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ここで、軸上音響特性が優秀だが、軸外音響特性および反射係数が良くない場合を考えると...
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直接音は平坦な特性が得られますが、RTAでは凹凸の特性になります。
ARTAではgate measurementを用いることで直接音と間接音を分けて測定することが可能ですが、多くの測定ソフトウェアでは単純なRTAのみしか搭載されておらず、この凹凸がスピーカーの軸上特性なのか、軸外特性なのか、部屋の特性かを見分けるのは非常に困難です。


この不十分な情報のみのRTAで全帯域フラットへの補正カーブを組むとどうなるでしょう。補正カーブはあくまでスピーカーの振幅を変えるだけのものなので、直接音だけ・間接音だけを補正することは不可能です。
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RTAの見かけだけは滑らかな美しい特性になりますが、直接音は本来とは違う音になってしまうため、定位が崩れたり、一部の帯域だけが強調されることになります。これが軸外特性が悪いスピーカーを補正しても意味がない理由です。

高域方向はさておき、一般的に軸外特性が悪いスピーカーはクロスオーバーの設計が悪く、ユニット間の軸外特性が揃っていないために中抜けをおこしていることがほとんどです。おそらく、従来のスピーカー自作で「クロス周波数は人の声の帯域から外すべき」と言われているのはこの理由に根ざすものだと思われます。
個人的には、軸上特性がフラットかつ、満足のいく軸外特性をもつスピーカーは中域以上は補正不要だと思っています。補正は低域のみで、中高域の特性に満足がいかない場合は部屋の反射特性を対策すべきです(反射・吸音)。

じゃあ、僕がしているような低域は補正しても構わないのか?という疑問ですが、個人的に取組んでいる低域の補正は部屋残響特性の調整です。また、直接音の補正による定位に関してですが、人間の方向定位感覚は高域では両耳音圧差(音量)によりますが、低域では両耳時間差(位相差)によります。
むしろ部屋残響特性により低域がカブって位相反転をおこす方が問題になると考えられています。

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矢印の部分で低域の位相回転が変極しており、逆位相の強すぎる反射音(=残響音)の影響が見られます。実際に音圧変化も強いdipを示します。
なので、低域の補正に関してはむしろ定位が良くなるのでは、と考えています。

結論としては、
・スピーカー設計の段階から軸外音響特性は定位に多大な影響を及ぼす
・ダメなスピーカーはEQかけてもダメ
・低域に関しては部屋の影響のほうが大きそうなので、EQをかける価値があるかも。


よく、EQでの補正をしていると、
「アクセサリー(ケーブル・インシュレーターなど)を否定するものなのか」
「すべてのスピーカー・部屋で同じ音になるのか」
「ルームアコースティック対策(パネルなど)は不要になるのか」
などを聞かれますが、答えはどちらも否です。
あくまで低域かぶり、部屋の残響特性への対処の1つの手段としてしか、現代のEQ技術では使えないと思っています。
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by tetsu_mod | 2016-07-01 19:35 | オーディオ | Comments(2)