Urei 1122 power supply(3)

周波数特性はメーカー発表がRIAA ±1dB(30-15kHz)で、拙宅の測定だと12.5kHz/+1dB, 15kHz/+1.1dBですし、なにより5kHzまでは±0.1dBに入ってますので、優秀な個体だと言えそうです。現状の音の傾向も気に入ってますし、左右差の調整だけでよさそうです。

しかし、スペクトラム測定でPC_Audioさんのご指摘のとおり、見えちゃいけない60Hzピークが見えてしまっています。電源回路は全波整流ですので、この60Hzピークは残留リップルですらなく、電源からの飛び込みノイズです。

そこで無入力時のフォノイコの残留ノイズを測ってみました。
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黄色がApolloの無入力chのデータですので、拙宅での測定限界です。
フォノイコライザーなので、RIAAにそったゲインによる残留ノイズ特性です。
こう見ると、120Hzのリップルノイズ+飛び込みノイズよりも、60/180Hzの飛び込みノイズのほうが大きいです。

恐ろしいことに、この飛び込みノイズは電源を切ってもなお確認できます。
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おそらく、筐体内で電源ケーブルから直接、トランスや回路に飛びついているのだと思われます。
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ちなみにこの残留ノイズはほとんどが初段からのノイズです。
Urei 1122はゲイン調整ができますが、初段と出力段の間にボリュームが入っている構成です。
このボリュームをしぼって出力段の残留ノイズをみると... やっぱり飛び込みノイズは見えます。
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さて、ここまで測定して、やりたいことが見えてきました。
1.適正電圧負荷
2.定電圧回路
3.左右のチャンネルセパレーション
4.SNRの改善

1.4.だけならば、100->115V昇圧トランスと電源ケーブルシールドで良さそうですが、それでは面白くないのもマニアの性です(続)。
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by tetsu_mod | 2015-11-26 15:57 | オーディオ | Comments(0)

Urei 1122 power supply(2)

Urei 1122の周波数測定、インパルス測定、スペクトラム測定を行いました。

周波数測定
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インパルス測定
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スペクトラム測定
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まず周波数測定ですが、低域を拡大すると、30Hzからおじぎしてしまっています。
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これはアウトプットトランスの可能性もありますが、最終段のカップリングCを僕が100uF -> 10uFに変更してしまっているための可能性もあります。電解Cカップリングには戻したくないので、10uF*2で20uFに変更してみてもいいかもしれません。

周波数測定をR/L chで比較してみます。
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レベル差は1kHzで合わせていますが、ズレてますね...

さらに、R chの周波数測定を取り込んでRIAAカーブと比較してみました。
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RIAAカーブとのズレだけを抜き出してみます。
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(gainが逆でしたので訂正しています。)

RIAA補正を調整したいのですが、vstプラグインでRIAA/逆RIAA出力をできるものを見つけました。
最終的にはこれを使って調整してみたいと思います。


が、今回はRIAA補正の調整のまえに電源回路の見直しです。
スペクトラム解析で気になる部分があります... (続)
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by tetsu_mod | 2015-11-24 20:10 | オーディオ | Comments(0)

Urei 1122 power supply(1)

スピーカー作成も一段落したので(PCM-10は調整が残っていますが)、
懸案だった愛用しているフォノイコライザー、Urei 1122の電源の見直しをしたいと思います。

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2010年 01月 17日に購入、
2010年 05月 02日にre-capして問題なく動作を続けており、
音に特に不満ない、ないのですが...
Power Requirements: 100-125V AC なんです。

そこで、まずは100.9V AC(実測)に接続した時の実測データです。
d0122127_1059225.jpg


電源回路の貧弱さにビックリ。
定電圧回路などもちろんなく、B電源もCが左右共通です。
115V AC動作を想定と考えれば、40V DCの供給をしたいところです(125V ACなら43V DC)。
また、serial No.1483の個体なのですが、Trは回路図から変更されていますので、revisionが違うものと思われます。
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この条件で、まずは現状の測定をかけていきたいと思います。
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by tetsu_mod | 2015-11-23 11:05 | オーディオ | Comments(2)

週末、別府発〜小倉〜博多〜佐賀〜鹿児島という九州縦断オフ会旅行の一環として、4432さんに拙宅に来ていただきました。

新作ネットワークの評価もさることながら、koji4432さんと言えば日本有数のアナログユーザーです。
ドキドキしながらアナログ再生も評価していただきました。

楽しい時間はあっという間でした。
4432さん、また是非遊びに来てください。
縦断オフの様子は4432さんのブログできっと...
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by tetsu_mod | 2015-11-16 08:49 | オーディオ | Comments(0)

との粉、ステイン着色後に、油性つや消しクリアニスで塗膜をつくり、さらに蜜蝋ワックスで仕上げることにしました。

今回、ダイソーのハケを使ってみたのですが… これが大失敗で、一部ニスが垂れてしまいました。
素人が道具をケチっちゃダメですね。

ニス塗装後に、アクリル天板を合わせたところです。
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このアクリル板も買ったのは9月初頭ですので、2ヶ月越しです。

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エポキシ接着剤で枠とアクリル天板を接着し、枠に蜜蝋ワックスを塗り込んで完成です。

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クロスオーバーボードと組み合わせて記念撮影。

ついでに、スピーカー保護ネットもツィーターウェーブガイドに合わせて手直し。
また、一緒にエッジも少し角を丸めておきました。
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ATCのネットはベースがショートホーン構造になって凝っているものです。
このベースにネットをつけるのですが、リトルギャングがいるものですから、
ネットの代わりに相変わらずの金属メッシュです。

さて、これで1年半かけた『クロスオーバープロジェクト』はおしまいです。
次にメインスピーカーを買うなら、3wayだな…
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by tetsu_mod | 2015-11-13 15:23 | オーディオ | Comments(0)

クロスオーバー-109

残るはネットワークボードの蓋の作製だけです。
今回、蓋および壁を剛性メンバーとしては考えず、あくまで埃除けとして支柱に乗せるだけにします。
4方向に壁を作ってしまうと、メンテナンスが面倒になるからです。


4mmの両面シナベニアを組んで塗装していきます。
ボードと同じく黒にしようかと思いましたが、黒い箱も圧迫感がありそうだったので、今回は木目を残すこととして、ステインで着色していきます。
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との粉処理後と、さらにステイン1回塗りです。
今回はワシンの水性ポアーステイン(オーク)を使ってみました。


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2度塗りが終わったところです。
もう少し、赤が入ってたほうが良かったかな。

仕上げの上塗りが悩ましいところです。
今回はサラっとした仕上げにしたいのですが、どの仕上げがいいか分かりません。
ぽってりした鏡面であれば、サンディングシーラー・クリアニスの重ね塗りですが...
ワックスだけではちょっと不安です、つや消しクリア油性ニスかな...
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by tetsu_mod | 2015-11-10 19:19 | オーディオ | Comments(2)

前回作ったストイックver.の補正カーブですが、やはり聴いているとストイックすぎる気がします。
・オクターブバンドアベレージ:可変(VAR、高域にいくほどアベレージングされる)
・ターゲットカーブ:フラット
・EQの上限: 2kHz
・ブーストなし

分からなくなってきたので、amabukidさんにも聴きに来てもらうと、やはりストイックすぎるようです。

そこで、前回のver.を参考に、好みな補正を2種類作ってみました。
d0122127_206538.jpg

no smoothingカーブをもとに作成したEQと、VAR smoothingカーブをもとに作成したカーブです。

こう見ると、自分の好みが見えてくる気がします。
・スピーカーはフラット
・short-gateはフラット
・long-gateは緩やかな右肩さがり

しかし、no smoothingカーブをもとに作成したEQと、VAR smoothingカーブをもとに作成したカーブの違いと、それが音にどうあらわれるかを掴みきれません。
d0122127_20123034.jpg


うーん。
難しい。
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by tetsu_mod | 2015-11-06 20:13 | オーディオ | Comments(0)

early response対策としてボードをおいた状態で、long-gate measurementをしていきます。
今回、REW(Room EQ wizard)を使い始めてみました。


Lch SPL, phase
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当たり前ですが、同じカーブです。
Lch Spectram
d0122127_104010100.jpg

Lch water fall
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定在波や残響の調整は基本的には200Hz以下の低い周波数が対称になると思います。
周波数が低いと対策も大掛かりになり、共鳴菅や共鳴板、石井式といった装置になりますが、賃貸リビングですので不可能です。REWには自動EQ作成機能があり、ここで設計したEQカーブをIPD1200に入力することで対処したいと思います。

難しいのは、自動EQ作成機能の条件設定で音が全然変わってしまうことです。
・EQ作成のもととなる測定波形のオクターブバンドアベレージ
・ターゲットカーブの設定
・EQの上限
・ブーストのありなし、ありの場合は何dBまでブーストするのか


オフ会の時には、初期設定+αで設計して、一つ一つのEQをon/offして選択していきました。
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・オクターブバンドアベレージ:なし(unsmooth)
・ターゲットカーブ:フラット
・EQの上限: 2kHz
・ブーストあり、9dBまで

で、最終的には以下のEQだけを残しました。
・ブーストなし、カットのみ
・左右chで共通している周波数のみ
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このセッティングで、先週末のオフ会にのぞみました。


ここからは蛇足ですが、その後もREWのEQ設定条件をいろいろ触っていました。
今のところ、以下の条件が好みでした。
・オクターブバンドアベレージ:可変(VAR、高域にいくほどアベレージングされる)
・ターゲットカーブ:フラット
・EQの上限: 2kHz
・ブーストなし
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vo.の定位などはかなりよくなります。
でも、少しストイックすぎる鳴り方かもしれません。

今後は測定波形の再現性や、多点測定を試してみるつもりです。
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by tetsu_mod | 2015-11-05 11:42 | オーディオ | Comments(0)

今回は、SP-壁・床・天井などの反射による打ち消し(キャンセレーションディップ)と、SP-壁・床・天井-リスニングポジションまでの反射による重畳を分けて考えれないかと試してみました。

便宜上、short/long-gate measurementsと呼びます。
僕の呼びかたであって正式名称がわかりません。

数多くの『オーディオ用アコースティック対策グッズ』や『アコースティック対策メソッド』がありますが、一般的なRTA測定においてその効果を可視化できるものもあれば、そうじゃないものも多いです。というか、可視化データを出してるところのほうが少ないような。
個人的には、1次反射面の対策やキャンセレーションディップの対策となるものと、残響や定在波の対策となるものを分けて捉えています。後者の代表格は石井式オーディオルームですし、他のボイド管や斜め構造の壁・天井など、これらの対策は残響時間といった指標でその効果を可視化しやすいと思います。
ところが、short-gateでの対策品って、ほぼ可視化データみないのです。

個人的は、short/longどちらの対策も重要だと思っています。
そこで、この問題について色々探したところ、スピーカーメーカーのアヴァロン社のなかに面白い記述がありました。
聴覚/脳のシステムは、100分の1秒以内(10ms)に到達する音を取り込んでしまうので、側壁からご自分の聴く位置までの一次反射をコントロールすることが重要になってきます。表面の堅い壁は周波数別の反響を引き起こし、再現されたサウンドステージに影響を与えます。従って、一次反射の発生する面においての反響を弱める必要があります。室内音響の質を下げる要因となるものの一つが一次反射の存在です。一次反射とはスピーカーから直接放出されてから1/100〜1/50秒後(10-20ms)にリスナーの耳に届く音のことを指します。
スピーカーからの直接放射された音の到達より1/25秒(40ms)以上遅れて音がリスナーの耳に届く場合これはこだまとして聴こえてしまいます。ところが1/50秒前後の遅れなら耳と頭脳の器官は2つの音を1つとしてとらえます。2つの音を1つとしてとらえるとき聞き取れないこのわずかな遅れは、いってみれば隙間として記憶され、反射を作り出す空間の物理的広さを想像させます。
しかし、音楽ソースにはすでに録音現場の空間を想像させる情報が盛り込まれています。一次反射はこのライブの雰囲気を不明瞭にする傾向があり、音に幅がなくなる結果を引き起こすのです。音の到達が1/100秒後である場合、この傾向は特に深刻であり、1/50秒後くらいになるとそれほど問題でもなくなってきます。

(引用:http://www.taiyo-international.com/download/manual/avalon/opus-ceramique.pdf)

前回のインパルスレスポンス測定で、long側のgate時間は200msecとわかりました。
しかし、アメリカメーカーのavalonが提唱するshort-gateである10msecでは、拙宅の6畳リビングでは反射波を含んでしまいます。
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そこで、short-gate measurementは5msecで行ってみました。

Rch 5msec unsmooth
d0122127_10303314.jpg

Lch 5msec unsmooth
d0122127_10311516.jpg


当たり前ですが、short-gate measurementですので、左右対称の部屋ではなくても左右のスピーカーでの特性がそろいます。300Hzの深いキャンセレーションディップも共通です。

さて、やっと本題です。
このキャンセレーションディップの対策をしたいのです。これはEQではもちろん無理で、物理的な対策になります。この300Hzは床・天井からのもののようですが、拙宅には2枚だけアンフィニミュージック社製の反射拡散ボードがありますので、このボードをもって指向錯誤してみました。

d0122127_22594287.jpg

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最終的に、2番の場所にボードを置くことが、short-gate measurementの周波数特性が最もよくなる場所でした。

左右スピーカーとも、ボードを置いてのshort-gate measurement(5msec)です。
d0122127_23255882.jpg


この場所にボードを置いて聞いてみると、全然違います。
肉声感というか、bodyが変わってしまうのですが、面白いことに、ボードのありなしでlong-gate measurementの結果はほとんど変わらないんです。
個人的には指向性が保たれていて、直接音と判断できないshort-gateの音はとても重要だと感じました。例え、long-gateな周波数特性に対して、ボイド管や石井式room、GLMやトリノフを含めたEQを用いるとしても、short-gateに主眼をおいた対策は意味も効果もあると感じてます。

short-gate measurementの対策はここまでにして(というかボードは2枚しかない)、
残るはlong-gate measurementの対策をしました。
(続く)
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by tetsu_mod | 2015-11-03 22:32 | オーディオ | Comments(2)

オフ会前だから調整した、というわけではないのですが...
備忘録を兼ねて自分がした調整を。

SP位置は、最終的にEQを併用することを前提に、結構壁に近いセッティングにしています。
(参考:http://otaritec.co.jp/products/genelec/faq/acoustical/not-enough-bass/index.html)

で、その状態での試聴位置でのLch impulse responceがこれです。
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クロスオーバー設計の際の疑似無響音室測定と違って、反射波出まくりです。

これを適当なgateで区切って測定するのですが、まずこのgate設定が悩ましいです。

Rch 5msec unsmooth
d0122127_10303314.jpg

Rch 50msec unsmooth
d0122127_10304598.jpg

Rch 500msec unsmooth
d0122127_1031217.jpg


Lch 5msec unsmooth
d0122127_10311516.jpg

Lch 50msec unsmooth
d0122127_10312750.jpg

Lch 500msec unsmooth
d0122127_10314222.jpg


R/L ch の 5,50,500msec gateの波形です。
マイクセッティングは試聴位置1pointで無指向性マイクを上向きに設置、測定波形はswept tone、すべて4回averageです。これはGenelec社のGLMシステムの測定方法を模してみました。あちらはswept toneの1回測定ですが...
unsmootheですので見辛いと思いますが、200Hz以下の補正を目的とするので特に問題はないです。
全体の傾向を見る際には、より低域ほどsmoothnessをかけないorゆるく、高域ほどsmoothnessをかけるほうが分かりやすいようです。
(例   低域 <- unsmoothe - 1/48oct - 1/24 oct - 1/12oct - 1/6oct - 1/3oct -> 高域)



REW(Room EQ wizard)でも測定してみました。
Lch SPL, phase
d0122127_10364184.jpg

当たり前ですが、同じカーブです。

Lch IR response
d0122127_10384062.jpg

どうも拙宅の環境・音量では、gate timeのlong側は200msec程度で良さそうです。

他にもREWはいろんな機能・測定が付いていて楽しめそうです。
Lch distotion
d0122127_10394914.jpg

Lch Spectram
d0122127_104010100.jpg

Lch water fall
d0122127_10403357.jpg


これらの各種パラメーターの測定を見ながら、調整をしていきます。
若輩者には、歴戦の勘やコツどころといった経験値がないので、こういった補助器具はとても助かります。

長くなってきたので、分けます。
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by tetsu_mod | 2015-11-03 10:43 | オーディオ | Comments(0)