コンシューマーオーディオは業務用パワードミドルモニターに夢をみるか。

koji4432さん宅でLumenWhite WhiteLight / Genelec 8351A、Paneraiさん宅でDynaudio Sapphire / Neumann KH310Aと、個人宅で追い込んだセッティングのコンシューマー用パッシブトールボーイスピーカーと業務用パワードミドルモニター、しかも4機種すべて3wayを比較するという、贅沢な体験をさせていただけました。

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(正面に8351A、右側にLumen White)

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(ニアフィールドなSapphire、KH310Aは撤去後)

ざっくりインプレ
・8351A 定位・鳴りっぷり・レンジとすべてにバランスがよく、壁を突き抜けた広がり・奥行きを感じさせます。
・KH310A 8351Aよりも中域に濃さ・厚みを持った表現で、この音色の差は好みが分かれる部分かと… 低域もみっちり、階調が分かりやすい表現です。Vo.定位のそそり立ち方も濃縮感があります。
・White Light 華のある、高級な音です。低域〜中低域はトールボーイっぽい表現をします。同室の8351Aにくらべると、やや線が細かったり、中低域が寂しかったりしますが、これはバランスというより個性かと…
・Sapphire 鳴りっぷりがよく、White Lightと比較すると男性的な部分を感じます。ちなみにアンプは同じ。やっぱり低域〜中低域はトールボーイっぽい表現をします。


正直、4機種に音のクォリティには明確な差を見つけられませんでした。
もちろん、それぞれの音色の個性はありますが…
一番の違いはバランスの取り方で、特に低域〜中低域がWhite LightとSapphireはトールボーイの鳴り方、8351AとKH310Aはブックシェルフの鳴り方です。低域再生レンジに差はないのですが、表現と量感が大きく違いました。スリム化した大型スピーカーと、レンジ拡大した小型スピーカーと言い換えてもいいかもしれません。同時に小型スピーカーの利点として、定位表現は8351AとKH310Aが有利だと感じました。


8351Aは自動音響補正、White LightとSapphireはアンプ内蔵EQで部屋音響補正、KH310Aは3bandsのEQスイッチ付きです。
個人的には音響補正は『癖の強いライブな部屋では必要』という文脈ではなく、『どんな部屋でも取り入れられていくべき』技術だと感じています。完璧な音響特性の部屋をもたない以上、固有の音響特性があるからです。現時点でも、一部のアンプやイコライザーを用いれば、マニュアルorオートで補正は可能ですし、今後も対応製品は増えて行くと思います(コンシューマーではないかもですが)。Genelec社はその先駆けの1つですが、永遠にアドバンテージとなるかは見ものですね。
White LightとSapphireも、補正で音色が変わることはなく、低域かぶりが整理され聴きやすくなる、というのが感想です。


8351AやKH310Aは、業務用パワードモニターでは高級ミドルモニターですが、高級コンシューマー用パッシブトールボーイスピーカーと比しても、十分にオーディオ趣味・オーディオマニアを充足させうるものだと思います。もちろん、仕上げに関してはWhite LightやSapphireのほうが瀟洒です(そして価格も)。ただ、前述の通り、モニターは全帯域フラットを基調に設計されているため、大型スピーカーorトールボーイスピーカーの低域量感たっぷりの鳴り方は難しいと思います。
小型スピーカーユーザーとしては、個人的にはモニターでいいじゃん、と思った週末でした。大型スピーカーユーザーでは、真逆の判断になるかもしれません。自分が偏執的ATCフリークじゃなかったら、Neumann KH310Aで良かったな…(爆)


どすこいさん、koji4432さん、Paneraiさん、たーくさん、ありがとうございました。また遊んでください。
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by tetsu_mod | 2016-09-20 00:11 | オーディオ | Comments(0)