クロスオーバー-111

ATC SCM12sl-modのクロスオーバー、まさかの追加です(笑)
Tweeterに使っているscan speak D2905/9700は非磁性流体モデルですので、f0でのインピーダンス上昇が激しく、歪みやすいユニットです。これを補正するため、LCRを並列に入れることでf0インピーダンスの補正をすることが推奨されています。
余談ですが、故フランコ・セルブリン氏はこのD2905ユニットがお気に入りだったようで、遺作となるktemaのツィーターはD2905のカスタムモデルのようです。

きっかけは、いつもお世話になっているIridium17さんのThe long and winding road of the passive crossover network PART 2から、LCR-pararelによるtweeter f0 impedance補正の代わりに、KEF風T-notch filterを用いるというお題です。

>抑圧から解放されたような伸び伸びとした空間表現がナイス
とのことです。
むむ、シミュレーションはタダですので、ATC SCM12sl-modでもやってみます。
また、ほんのわずかに右肩下がりにできるかも同時にしてみました。

LCRを外したところ、0.22uFのT-notchでfo(500Hz)の補正が出来ました。
R3(tweeter series resister)が6Ωだとちょうどいいのですが、お気に入りのMills resiterにはありませんから、5/8Ωで検討してみます。
target curve: LR4 2kHzとし、インピーダンス・周波数特性において、白色が現在のネットワーク(tw:3rd+LCR)です。

R3:8Ω
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R3:5Ω
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5/8Ωともに、インピーダンスは6kHz以上では高くなり、高インピーダンス駆動になっていそうです。また、インピーダンスの電気位相角回転も穏やかになっています。
しかし、reverse nullが2kHzからズレてしまい、左右対称性も崩れます。
そこで、ツィーター・R3と並列に47Ωの抵抗を追加してHPF肩特性を調整して追い込んでみました。

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10kHzでLCR ver.と比較して-1.2dB程度の右肩下がりです。
周波数特性としてはそこそこうまくまとまったと思います。
しかしながら、reverse nullは左右対称ですが、LCR ver.のほうが広いです。
また、インピーダンスはかなりT-notch/LCR ver.で共通するものになってしまいました(笑)
6kHz以上では現状のほうが高インピーダンス駆動、クロス付近のインピーダンスの盛り上がりと電気位相角回転はT-notch ver.のほうが穏やか、といったところでしょうか。

個人的には、『アンプを選ぶスピーカー』というのは、低域の駆動(ウーファーのQ値とダンピングファクターの関係)に加えて、このインピーダンスの変動と電気位相角回転が関与しているのではないかと推察しています。

抵抗:5Ω、47Ω
コンデンサ:0.22uF、1uF
を購入すればお試し実験はできそうです。
ゴールデンウィークぐらいに、実験してみたいと思います(続く?)
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Commented by Iridium17 at 2016-02-25 20:42 x
おお、もう試してみましたか。

これは本当に不思議な変化で、SEAS特有だと思っていた空間表現がPARCでも出るようになったので、ちょっと複雑な気分だったりします(笑)。

ちなみにSEASのネットワークは2次なのでT-notchは使っていません。共通点は抵抗1本のアッテネータという点だけなのですよね。

ぜひ追試をお願いしたいところです。

Commented by tetsu_mod at 2016-02-26 15:32
> Iridium17さん
SpeakerWorkshop上での試行錯誤ですが、もう少し追い込みが必要そうです。

LCR ver.も空間表現に不満はないのですが、右肩下がりありきで調整したところ予想以上にインピーダンス特性が近くなったので、むしろ同等の周波数特性・インピーダンス特性のうえでLCR/T-notchの聴き比べができたら面白いかな、とも妄想しています(笑

実装追試が出来そうなのが、4-5月になってしまいそうです。

PARC鑑賞会、いよいよですね!
参加はできませんが、楽しみにしています^^/
by tetsu_mod | 2016-02-24 22:57 | オーディオ | Comments(2)