Sonus Faber Guarneri Homage - Active crossover (6)

Guarneri Homageは今回で最後の考察です。

Guarneri Homageは言うまでもなくFrancoSerblinが作った名機ですが、氏の作品は『感性による作品』というポエミーな評価を雑誌でも良く見かけます。しかし、個人的にはエレクタ・アマトールに端を発し、すべて『音響工学とデザインの高度な融合』というのが感想です。
ラウンドエンクロージャー、ユニットぎりぎりのバッフル、ラウンドバッフル、フレアポート、背面ポート、ツィーターフレームを削ってまでユニット距離を詰める、革張りによるバッフル反射の拡散、金属・木材の貼り合わせによるエンクロージャー共振の拡散、コアコイルの積極的な採用、クロスオーバー部品の樹脂封入、高さ調整式のスタンドなどなど、です。これらの技術をあのデザインに落とし込めるのは、氏のセンスだと感服するところです。

時代ごとに音響工学の先端をいっていたFrancoSerblinが、ガルネリでなぜあんなに高いスタンドを用意したのか、ずっと不思議でした。
が、ノーマルクロスオーバーのツィーター軸上reverse nullと、ツィーター軸上でのインパルスレスポンス測定をして、少し分かった気がします。

normal passive crossover far field, reverse polarity
d0122127_8532911.jpg



もう、アクティブ化しており手元を離れているため、確認することはできませんが...
おそらく、Guarneri Homageはツィーター軸上ではなく、リスナーは軸上よりも下方向で聴くことを想定してユニット間の位相差を合わせていると思います。
そうでなければ、せっかくのウーファー・ツィーターフレームでユニットの高さを微調整している意味がないですし、雑誌で「ソファに座って、ヴァイオリニストの演奏を聴くイメージ」と書いてあった記憶がおぼろげにあります。
氏が存命であれば、どれくらいの距離・耳の高さを想定したのかを聞いてみたかった...
また、8kHzまでのびた6インチユニットを2.5kHzでクロスさせているのも、おそらくは指向性を広くとりたいためもあると思います。つくづく、凄いスピーカーです。

そこで、最後にFrancoSerblinへのHomageとして、氏の想定した聴き方で、ユニット位相差を合わせるディレイ設定を検討してみました。
今回は軸上1mで0.15msecのディレイをかけることで位相差があいました。ツィーター・ウーファーの鉛直距離が135mmですから、このときのウーファー〜マイク距離は1.009mです。ツィーターの床からの高さは1197mmです。
ディレイとこれらのデータから、三角関数で任意の距離・耳の高さで演算上の位相差を合わせられるディレイの計算シートを作製しておきました。もちろん、実測でreverse nullを見ながら追い込むのがいいのでしょうが、とりあえずの設定は可能と思われます。

Guarneri Homage、素晴らしいスピーカーでした。
一生付き合えるモノだと思います。(終)
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Commented by tark at 2015-04-01 08:41 x
連載お疲れ様でした!
アクティブ化とLR4化で音も激変。大変満足しております!
これからもよろしくお願いします!
Commented by tetsu_mod at 2015-04-01 14:08
> tarkさん
コメント気付かず、先ほど電話してしまいました(笑)
激変がいいことかは判断が難しいところですが、ノーマルと同様の特性のLR2にすぐ戻せる、とエクスキューズにさせて下さい。また遊びましょ〜。
感想コメントを本分に転載させてもらおうかとも思いましたが、終、とまでうったのでやめます(笑)
Commented by Ujin at 2015-07-16 16:26 x
こんにちは! Greetings from Russia! Your blog is realy interesting and with unique measurements and pictures.
Little question please. I have original guarneri homage dynamics, and i want to do replica of this great speakers. But only and realy big problem for me is schema of crossover . I can't find it anywhere. Can you help me please?

Thank you for your attention.
Commented by tetsu_mod at 2015-07-16 18:34
Thanks for your visiting and comment.
First of all, I don’t know the schema of Guarneri homage crossover. Because it’s fixed with resin, we can’t non-destructively investigate.
But it made as 2.5kHz cross, -6dB/oct electric cross, and -12dB/oct Linkwitz-Riley acoustic cross with baffle step compensation.
And as you know, it’s depend on each speaker’s parameters. I think, if you not already have same units as Guarneri, you may design new crossover.
I hope your great work!! Best.
Commented by Ujin at 2015-07-16 21:15 x
I have schema, but I'm not shure it's completely right. I'm not a professional. Can you take a look on it? I can send it to you via email. Or you can write first to me and i'll send you my answer with picture.

My email: nk2301@rambler.ru
Thank you!
Commented by tetsu_mod at 2015-07-18 22:03
OK, send e-mail with schema.
nasebanarukamo at hotmail.com
Change 'at' to @
 
But I'm not a professional, so I can't say for sure about it.
Best.
by tetsu_mod | 2015-03-31 23:16 | オーディオ | Comments(6)