クロスオーバー-24 ウーファー周波数特性

ツィーターの周波数特性は前回、疑似無響音室条件でfar field測定だけで求められました。
厳密には、ツィーターの特性に、ウェーブガイドの特性、さらにエンクロージャー(バッフル)の特性がのったものです。
今回の条件では300Hz以上が信頼できる数値ですので、f0=500Hzのツィーターの測定としては十分でしょう。

問題はウーファーです。
300Hz以下の特性と合わせるために、far fieldとnear fieldの特性を合体させる必要があります。
near fieldでのデータにはバッフルの特性(バッフルステップ)が反映されませんので、
near fieldデータにThe Edgeなどで計算したバッフルステップ特性を反映したうえで、
far fieldデータと合体させるのが一般的です。

これがThe Edgeでシミュレートしたバッフルステップのデータです。
d0122127_13583181.jpg


しかし、実はこのデータの信頼性は完全ではありません。
The Edgeの他にもBaffle Diffraction and Boundary Simulatorでも、
SCM12slのバッフル形状(四縁が8.5mm出ている)をシミュレートできないからです。
そこで、まずはThe Edgeのシミュレートデータと、far fieldデータをnear fieldデータで割って作製した実測バッフルステップデータで比較してみました。

今回の測定データでは、far fieldとnear fieldデータは300Hz〜650Hz程度は信頼区間がオーバーラップするはずです。
つまり、300Hz〜650Hzでは実測バッフルステップデータが信頼できます。

d0122127_1355391.jpg

赤:実測バッフルステップ  緑:The Edgeシミュレーション
横軸 50Hz〜2kHz
縦軸 14dB
細かい乱れはありますが、なかなかに一致しているのではないでしょうか?
最大でも1dB程度の誤差で済みそうです。
完全に一致しない部分は、やはりバッフル形状によるもの、もしくはfar fieldデータのうねりと考えられます。


この結果を受けて、The Edgeのシミュレーションデータを使うことにしました。
The Edgeのシミュレーションデータをnear fieldデータに合算したものと、
far fieldデータを重ね合わせてみます。
d0122127_1424281.jpg

赤:far field  緑:near field + The Edge

今回は500HzでSplicingすることにしました。
これらのデータから、最終的に得られたウーファーの周波数特性データがこちらです。
d0122127_1434484.jpg


これがATC SCM12slのウーファーデータ(SCM19,20slも同じユニット)ですが、
これはもちろんウーファーの特性に、エンクロージャー(バッフル)の特性がのったものです。
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Commented by PC_Audio at 2014-10-29 12:38 x
Still carry on ?

Can't wait !
Commented by tetsu_mod at 2014-10-30 22:31
もちろんまだまだ続きます、がインピーダンス測定の時間がなかなか取れません。しばしお待ちを…
by tetsu_mod | 2014-10-28 14:06 | オーディオ | Comments(2)